前回に続き株式会社All Rightのおふたり。 「保険×ウェルビーイング」の視点でプレコン領域に挑む中で、彼らが実感した“知識の壁”と、“あのとき知っていれば”の気づきとは?プレコンという言葉にまだピンとこない人こそ、ぜひ読んでほしいリアルな言葉が詰まっています。
知識が“なかった”まま、ここまで来た。だからこそ今、思うこと
森:プレコンセプション(以下:プレコン)という言葉や考え方を知ったのはいつ頃でしたか?
Nさん:
私が初めて「プレコン」という言葉を知ったのは、企業の健康推進に関わる勉強会で聞いたのがきっかけでした。まだ正直、ちゃんと説明できるかと言われると不安ですが(笑)。
Oさん:
私はninpathさんとのやりとりを通して初めて知りました。言葉そのものには馴染みがなかったけど、内容を知っていくと「ああ、それ、必要なことだよね」と自然と腑に落ちていった感じです。
森:逆に言えば、当事者じゃなければなかなか触れる機会がない領域なのかもしれません。
Oさん:
実は私も、自分自身は子どもを持たない選択をしたので、正直、妊活とかプレコンは「自分ごと」だとは思ってこなかったんです。でも、同世代の友人が長い不妊治療を経て47歳で出産した話を聞いたとき、改めて“知ること”の重みを実感しました。
Nさん:
私は結婚したのが30代前半で、当時は「そのうち自然に授かるかな」と思っていました。でも仕事が忙しくて、気づけば時間が過ぎていた。今振り返ると、もっと早く知識を得ていたら、もう少し計画的に考えられたのかもと思うこともあります。

「今はまだ関係ない」と思っている人に、どう伝える?
森:n/では20〜30代、特に妊娠を考えていない世代にこそ情報を届けたいと思っています。ピアコネでは、そういう人たちにどうアプローチしていますか?
Nさん:
「妊娠」や「妊活」っていうワードが前面に出ていると、それだけで“届きづらくなるんですよね。だからピアコネでは、あえて「体づくり」や「ウェルビーイング」など、より広い切り口で届けるようにしています。
Oさん:
無理に啓発するのではなくて、ふとしたときに「見てよかった」「知っててよかった」と思ってもらえることが理想ですね。
森:それってまさに、プレコンが目指す世界観と同じですね。
Nさん:
プレコンって、「不安をあおる」んじゃなくて、「知ってから備える」ための考え方ですよね。保険ともすごく似ていて、備えがあることで心が軽くなる。私は今、自分に子どもがいないことを後悔してはいません。でも、こうした知識に早く出会っていたら、違う景色もあったかもと思うこともあるんです。
「あのとき、知っていれば」。その声を、次の誰かへ
森:n/では、AMH検査を受けた感想なども発信していますが、知ることが怖いという声も少なくありません。
Nさん:
わかります。でも、知らないまま30代・40代を迎えるよりも、今知ってどう過ごすかを考えられたほうが、ずっと前向きですよね。
Oさん:
保険も同じで、「まだ若いから大丈夫」と思っていたら、いざ入りたいときに加入できないことがある。だから「知ること」って、選択肢を増やすための第一歩だと思うんです。
森:年齢を重ねてきた今だからこそ、言える言葉ですね。
Oさん:
10年後、20年後の自分から「ありがとう」って言ってもらえるように、今の自分が動けたらいいですよね。森さんのような世代がそういう実感を伝えることで、若い人たちが自分の人生を前向きにデザインするきっかけになれば嬉しいです。
編集後記
「あのとき、知っていれば」
その言葉の裏にあるのは、決して後悔ではなく
「あのとき、知っていたらよかったかも」という静かな願い。
プレコンは“今すぐ”のためじゃなく、“いつか”のためにあるということ。
そしてその“いつか”が来たとき、「あのとき、知っておいてよかった」と思ってもらえるような“優しいおせっかい”を、これからもピアコネとn/は届けていきたいと思います。